エピローグ〜還暦のふたり

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駿介が「このふたりには正解だったな」と紗弥加さん佑菜と頷きあっている。 親父と母さんがバイク乗る時に、何かお揃いで赤いモノをって皆で考えたんだ。 赤い身頃のスタジャンにしようか、とかキャップかな?ニット帽かな?ってね。 駿介がプレゼント秘話を話してくれた。 「ありがとう駿介、紗弥加さん、佑菜すごく嬉しい!一緒にたくさん着るわ。ね、佳佑?」 「本当にありがとう。菜々美とふたりで着るよ」顔を見合わせ微笑んだ。 紗弥加が「おふたりのような夫婦になるのが目標なんです。いつまでも健康で運転には気をつけて仲良く楽しんでください」と誕生日のケーキを切り分けてくれた。 「いつまでも格好いいパパとママでいてね?」 諒介はじいじとばあばの似顔絵を描いてくれた。 「ありがとう、諒介。上手に描けたわね」 褒められ「えへへ」と照れ笑いしている。 ばあばのお部屋に飾るわね?ニコニコと満足そうに頷いた。 佑菜の彼が「次回伺う時は佑菜さんとの結婚の了承を頂きに参ります」佳佑と私をまっすぐ見つめ挨拶した。 「そうか、わかった。待っているよ」 嬉しさと寂しさを混ぜ合わせた複雑な顔で佳佑が頷く。 そっか、佑菜が結婚する年になったのね。 チャペルの入場は佳佑泣かずに歩けるかしら?幸せな想像は胸を熱くする。 前の結婚では夫から2度の裏切りを受けた。 夫から愛されていると思っていた。けれど夫は他人を愛していた。 永遠の愛なんてないと現実を見せられた。 辛かった。悲しかった。寂しかった。楽しかった思い出もあったはずなのに全てが色を失った。 あんな思いをするのは私だけで良い。 どうか子供達が同じ思いをしません様に。  どうか伴侶を裏切ることはしないでと切に願った。 佳佑と再会してやっと前を向けた。 ふたりで生きていくこの道は明るい平坦な道だろう。 佳佑に会わなかったら今頃私はどうしていたのか…もう考えるのはやめよう。 ね、祥子もそう思うでしょ?、
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