見栄っ張り拝金主義

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 何にも新しい機能を使いこなせない癖に最新のハイスペックな上級機種のスマホを物価高騰の煽りを食って更に高価になっているのに無理して買って特に用もないのにこれ見よがしに使って見せるのは自慢する為だろうし、マウンティングを取る為だろう。そういう女はその権化たる自分が言うのも何だが、ざっくばらんに言って俗物に違いない。だからブランド物のバックを持って出かけた日には唯々得意になるのだろう。そんな時、素敵な自分の姿を心に思い描き、自然と顔が綻んで明るい気分にもなるのだろう。だから見栄を張るのは悪いことじゃないし、必要なことと女は思うのだろう。もっと言えば、お洒落するのと同一視する位、肯定しているのだろう。  女は子供の頃から飾り立てる習慣を与えられ、自然と虚栄心が強くなるからしょうがないことかもしれない。だから人より綺麗に見せようと化粧するだけで俗物とレッテルを貼る男は女からすれば、話にならない位、野暮天ということになるか、そりゃあ、まあ、女が化粧するのは当たり前のことだからそうなるわな。況して化粧して本当に綺麗になる女に対しては言えることじゃない。美人に化けられるものなら大いに着飾るが良い。但し胸パッドを入れて胸を大きく見せる女のように実質が伴わなけりゃあ俗物と言っても良いけどね。そう思う自分にとって実質が伴う美人とはルックス同様おっぱいも綺麗で且つデカい上、スタイルもプロポーションも抜群の女ということになる。だって拝金主義の人間どもに中身を求めたって無理でしょう。  それはそうと男が女を幸せにする一つの鍵は如何に見栄を張らせられるかにかかって来ると言えるだろう。だから男は経済力の有無が問われる訳だ。考えてみれば偉い俗物を背負い込まされ、偉い義務を負わせられ、それを果たす為にどんだけ貢がないとあかんのかね、男という奴は。今まで述べた論理からすると、女という名の俗物に貢げられれば貢げられる程、偉い男ということになる。であれば、莫大な遺産目当て見え見えで結婚した俗物の偶像たる美人を女房に持つ年老いた富豪程、偉大な者はない。何しろ財務省に勤務し、実は非課税仕入れも課税対象だったり社会保障費にほとんど充てられなかったりして国民を欺く悪税の誉れ高い貧民冷遇税制の骨子たる消費税を始め増税に悉く貢献し、また消費税は逆進性や軽減税率など富裕層に有利に働き、所得税の空洞化や法人税減税なども富裕層に有利に働く金持ち優遇税制実現にも貢献し、出世街道まっしぐらで大臣官房長官にまで上り詰め、勇退後は某財閥に天下りし、私腹を肥やし続け、一日百万として年間で3650万の価値ある女を買ったようなものだからな。  斯様に尊大に達観した積もりで50も下の翔子と結婚した金成は、この歳でもこんな若くてナイスな女を抱けるとは…と極楽な余生を送っている。  一方、翔子は金持ちに肖ろうと寄って来た俄友達たちの写真を超大型センサー搭載のスマホで撮影する時、決まってどや顔だったり自撮りする度に写真加工アプリで思い切りもってSNSにアップしたりするのである。  
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