珠美の告白

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珠美は緊張をほぐすように早口で言った。 実際に告白をされるのはこれが初めての経験だった。 心臓はドクドクと高鳴るけれど、期待しちゃいけないと警笛が鳴っている。 そんな珠美を見て豊は痛そうに顔をしかめた。 「なんでそんなこと言うんだよ? 珠美は可愛いよ」 可愛い。 その言葉にまた珠美の頭は真っ白になってしまいそうになる。 そんな風に異性から褒められた経験も今までなかった。 小学校時代にはひときわ小柄だったことから、乱暴な男子生徒からイジメられた経験ならある。 女子たちはかばってくれたけれど、男子たちはみんな知らん顔だった。 だから、自分はそんなものなのだと思っていた。 男子から好かれる日がくるなんて、想像もしてこなかった。 「……本当なの?」 探るように質問すると、豊は何度も頷いた。 「本当だよ。ドッキリでもなんでもない」
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