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2.やきそばパン
できれば黒髪がいい。運動部員で身長は175以上。ガチムチすぎるのは嫌。でも細もやしも違う。顔は…どうでもいいや。あんまり見ないし。似てるって思おうとすると、逆に似ていない部分ばかりが目について冷める。
無愛想でへんな髪型してるけど、よく見りゃあいつはイケメンなんだよ。
でもそんなことは世界でただひとり、俺だけが知ってりゃいいの。
今日はとなりのクラスの同級生だ。
「なあ…いいのかな、こんなことして」
「嫌なの?」
嫌ならいつでもやめてやるよ。
どこにどういう情報網があるのか知らないが、俺に奇妙な声がけをしてくる男は引きも切らない。純然たる女の子の代用、好奇心。噂の真相を確かめたい。男好き。理由はさまざまだ。なぜか金を渡して来るやつもいたが、それは丁重にお断りした。
「男同士だろ…? 俺、彼女いるし」
いるのかよ。
テニス部なのに色白だ、このひとは。
ついでにちんこも生白い。でも口にふくむとちゃんと反応する。素直。
「後腐れなく楽しもうってだけ。彼女さんとするための練習台ってことにでもしとけば?」
すると彼はぎこちなく微笑んだ。
「…挿れてみる? それともこのまま出しちゃう?」
今度はあからさまに顔を赤くした。もしかしたらまだその彼女とはいたしていないのかもしれない。俺には関係ないけど。
答えが返ってこないから水を向けてみる。
「これ、欲しい。俺のこと気持ちよくさせて」
精悍な顔と体つき、と言っていいと思う。そのテニス部くんはごくりと喉をならした。
気持ちよくさせて、何もかも忘れさせて。
ゴムとローションを用いつつ根元までくわえこむと、彼はふるえた呼吸を吐いた。
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