〜職場体験準備#2〜

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「あー、まだ体験先決まってないグループある?」 ずっと黙っていた先生が口を開いた。 「決まってない」と言うグループは居なかった。 「どこも決まったねー。次は班長と副班長決めて、決まったら職場体験のしおりを書き込んどいてー」 班長…か、僕は学級委員があるから辞めておこう。あまってたら副班長ぐらいでいいや。 ーーーまてよ。班長と副班長が奈緒ちゃんと大司だったら。 一緒に居る時間が長く!話す機会も多く! 「班長の主な仕事はーーー」 先生が話している間、隣に居る奈緒ちゃんに声をかけた。 「奈緒ちゃん、班長やる?」 「んー、優吾がやらないなら」 「僕は学級委員だからやめておくけど」 「じゃ、やる〜」 奈緒ちゃんはどうやらやるようだ。大司は前に居る。けどさすがに先生にバレるからあとで言おう。 「じゃー決めといて〜」 先生が話を終えた。 「班長やりたい人っ!」 僕はテンポよく聞いた。ふたり居たらじゃんけんとなるがーーーそれは運に任せよう。 「んー?居ないの?じゃあ私やるよ」 奈緒ちゃんはやりたい人が居ない為、班長をやることになった。 「みんな賛成〜?」 「賛成ー!」 拍手と共に賛成という言葉を全員が発した。 「副班長はー?」 … 誰もやろうとしなかった。 僕は大司に声をかけようとした。 そしたら中井が。 「優吾、やんないのー?」 と、僕を推薦してきた。 「でも、僕、学級委員だから…」 僕は拒んだ。特にやる気もないし、学級委員との両立は大変だ。学級委員長も僕はやっているのだから。 「俺がやる、暇だし」 大司は僕が何も言わずとも自分から立候補した。 「あ、じゃー決まり!」 拍手が聞こえた。
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