〜見てしまったこと〜

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朝のベルが鳴った。今日は…。奈緒の相談に乗る日だ。7時からだから早く支度して行かないと。 「優吾ー。妹たちを起こしてちょうだい!!」 優吾には妹が2人居る。長女の空那は僕のことを糞とか言ってくるし、小学校の頃は同じ学校で、奈緒とかに可愛い後輩アピール?とやらをやっていた。奈緒はそういうタイプが嫌いだから、年下でも嫌ってしまっている。だが、しょうがない。僕も同感だ。 「空那〜。悠華〜。早よ起きろ〜。学校遅刻するぞー」 「うるせぇなぁ」 小学3年生とは思えない返しだ。ちっとも可愛くない。 「知らないぞ」 スタスタと僕は歩いて行った。 ご飯を食べた。歯を磨いた。自転車に乗った。 いつものルーティーンだ。 「あ、優吾。早いね。私、10分前に着いちゃった」 きっと心が落ち着かないのだろう。 「奈緒ちゃん。じゃ、行こっか」 僕たちは事務所へ向かった。
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