10人が本棚に入れています
本棚に追加
朝のベルが鳴った。今日は…。奈緒の相談に乗る日だ。7時からだから早く支度して行かないと。
「優吾ー。妹たちを起こしてちょうだい!!」
優吾には妹が2人居る。長女の空那は僕のことを糞とか言ってくるし、小学校の頃は同じ学校で、奈緒とかに可愛い後輩アピール?とやらをやっていた。奈緒はそういうタイプが嫌いだから、年下でも嫌ってしまっている。だが、しょうがない。僕も同感だ。
「空那〜。悠華〜。早よ起きろ〜。学校遅刻するぞー」
「うるせぇなぁ」
小学3年生とは思えない返しだ。ちっとも可愛くない。
「知らないぞ」
スタスタと僕は歩いて行った。
ご飯を食べた。歯を磨いた。自転車に乗った。
いつものルーティーンだ。
「あ、優吾。早いね。私、10分前に着いちゃった」
きっと心が落ち着かないのだろう。
「奈緒ちゃん。じゃ、行こっか」
僕たちは事務所へ向かった。
最初のコメントを投稿しよう!