開始のホームルーム

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開始のホームルーム

「結局さー。どの教科が1番頭いいの?」 皇居にて。現代の天皇のご子息『悠仁親王』様がふと言葉を漏らした。 たまたまそばに居た今上天皇徳仁様は頭を悩ませた。現在の中学生が学んでいる10の教科。どれが1番頭がいいのか。 普通ならば「答えなどない」が正解だろう。それぞれ使う場面は異なる。そもそも比べるものでもない。 だが気になったのだ。天皇様と言えど人間。こんなくだらないことも気になってしまったのだ。 そして心の中で決心する。――日本で最強の頭脳を決めようじゃないか、と。 それから数日後。 自衛隊やら警察やらが頑張った結果、東京の人口はゼロとなる。つまり東京から人が居なくなった。――天皇と現総理大臣である「岸田文雄」と補助の数人。そして10人の中学生を覗いて。 「君たちが集められた理由はご存知だろう」 岸田文雄が子供たちに問いかける。こんなことは言わなくてもいい。全員が理由を知っていた。知っている上で来ているのだ。 「今ここ。この地でだ。この東京で日本最強の天才を決める。事前にしてもらった注射で君たちに特殊能力が与えられた。能力についても理解はしてもらえてるな?」 全員が首を縦に振る。準備は万端と言うわけだ。 「それならばこれ以上は話す理由も意味もないだろう。この地で最強を決めさせてもらう。戦いは4種類。1体1のタイマン。2対2のタッグマッチ。5対5のチーム戦。そして勝ち残りをかけたバトルロイヤル。これら全ての得点が高かった者が『最強の頭脳』の称号を与えられる」 説明はいらない。全ての中学生たちが目に見えるほどの闘志を放っていた――。 「では早速始めよう。――最強の頭脳を決める戦いを」
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