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音信不通
彼女からの返事がない
既読すらついていない
たまらず彼女のアパートへ向かった
俺は目を疑った
知らない男の車に彼女が乗り込み
どこかへと連れ去られていく
思わず彼女の名前を叫んでしまった
追いかけようとすると
彼女と目が合う
彼女が首を横に振った
来ないで、という口ぶりだった
妻がリストカットをしたことは
彼女に伝えていない
どんな理由にせよ
彼女を傷つけてしまったことに変わりは無い
これまで彼女が寛容に
俺の事を受け入れてくれた分
彼女の優しさに甘えていたのかもしれない
彼女を失うことがこんなに恐怖だとは
思いもよらなかった
俺が100%悪いのはわかってる
わかってるけど
どうにかして
もう一度彼女と話がしたい
しかし
スマホのメッセージに既読がつくことはなかった
俺みたいな中途半端なヤツが
彼女を幸せにできるわけないよな
彼女がいない生活はもう考えられないのに
あきらめろってか
無理だよそんなの
こちらからのメッセージに
なんの反応もない
俺のメッセージだけが、連ねられていく
スマホの画面を何度も何度も見てしまう
さすがに彼女の自宅や職場まで行くのは行き過ぎだろう
俺はギリギリのところで踏みとどまった
彼女の中ではもう
俺は過去になってしまったんだろうか
こんなにもあっさりと終わってしまうものなんだろうか
やりきれない
仕事も手につかず
ミスを連発するようになり
情けないことばかりだ
俺
ダメダメじゃん
あんなに色鮮やかな毎日だったのに
そんな折
妻が急に離婚したいと言ってきた
なんなんだ！？
ふざけんなよ
今更？？
なんでもう少し早く、、
何がいけなかったんだろう
俺はどうすればよかったんだ？
ふと鏡を見ると
自分の変わり果てた姿にぎょっとした
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