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「いつも姉がお世話になってます。妹の世那です。神戸嬢学院文学部2年です。姉が鳴瀬CEOと面識があるなんて驚きです!!」
「玲那です。神戸嬢学院高等学校3年です。姉を採用して下さりありがとうございます!!」
世那と玲那が歩いてきて私の両腕に腕を絡め、仲良い姉妹を演じる。
「意地悪な異父妹達ね。咲良、帰ろうか」
「あの、私達も御一緒してよろしいですか?」
「さっき咲良を馬鹿にしていた異父妹となんで御一緒しないといけないわけ?半分同じ血が流れているだけの家族だろ。とっとと失せろっ!!」
絶対零度の眼差しで頼翔君が世那達を睨みつける。
大手ベンチャーIT企業のCEOが公共の場でこんな暴言を放っていいのか。
「鳴瀬、咲良さん、ここを出ようか!!」
C7メンバーが慌てて駆け寄ってきて、頼翔君と私の周りを囲み、外に連れ出した。
1時間後、芸能人でもないのに、“さくらさくの鳴瀬頼翔CEO熱愛発覚。御相手は5歳年上の女性社員”とニューストピックにあがった。
モザイクかかった私の写真が晒されたのは言うまでもない。
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