秋月組のハロウィンへようこそ

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 玄関の中で物音に耳を澄ませて待機していると、がらりと門が開くのが聞こえた。 「匠海君行くよ。――――ハッピーハロウィーン!」  結局、同じ白い布を被せられて唯人の後に続いて飛び出すと、数秒の沈黙の後 「……今日は31日じゃないよね?唯人君。匠海」 溜息混じりの声がした。 「も、なんで皆驚かないんだよ。つまんないー」 「声で分かるよ」 「匠海君と同じこと言う……」  俺はハッピーハロウィン言わなかったのに、なんで分かったんだろう……。 「匠海は、そんな背の高いお化けは遼介君かきみくらいだし、遼介君ならもう少し上手くやるだろうから」  バッサリ言われた。 「……仰る通りです。お帰りなさい」 「ただいま。来週のハロウィンの準備だろう。今日たまたま便利屋さんに会って聞いたよ」  便利屋さん、というのはあちらのプレイングマネージャーさんでこれまた皇に劣らぬ独特な人だ。 「なんだ、知ってたんすか」 と唯人。 「ああ。騒がしいことは好きじゃないけど、直接頼まれたら嫌な顔も出来ないしね。何のお菓子を用意しようか考えてたところだよ」 「そうだ。自分たちがあげるのも用意しなきゃ、っすよね。皇さんはパウンドケーキとクッキー作るらしいすよ」
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