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俺は、高橋蓮20歳。俳優をしている俺は、どこに行くにも世間の目に気をつけなければならない。ファンに愛想笑いを浮かべる毎日は飽き飽きだ。
「キャー、カッコイイー!」
「サインください!」
とかそんな生活に俺は、うんざりだ。
ーだけど、俺はこの後に起こることなんて知る由もなかった。
映画の撮影が終わり帰宅すると、床には大きな魔法陣が浮かび上がっていた。
「なんだこりゃー、異世界召喚でもされるのか。」
なーんて事を言っていたら、魔法陣が水色の光を放ち出した。ーそして、俺は気を失った。
目が覚めた俺は、奥から聞こえる話し声に耳を傾ける。
「500年ぶりの召喚成功だな、アルセウス。」
「おう、やったな、ドネシア。」
しっ…召喚!という事は、俺は異世界召喚者!
これは、もしや神様のお導きなのか…。
何はともあれ、異世界生活を楽しもうじゃないか。
ー俺のセカンドライフはここから始まる。
異世界と言ったらまずはステータスの確認だ。
「よしっ、やってみるか。ステータス!」
手を前に出して言ってみた。するとパネルが現れた!
さっそく画面をチェックをしてみる。
「魔力0、体力1、属性はモブ、階級は最弱、幸運100か…。」
って…これ、異世界で最弱級の落ちこぼれじゃないか。「まぁ、モンスターを沢山狩ればレベル上がるだろう。」
グゥー
「あー、腹減ったー。とりま飯だ。どっかに食い物ないのか?」
と食料を探していた時、背後から大きな足音が近ずいてくる。
「まずいぞ、俺戦えない…。」
周りを見渡すが誰もいない。巨大な豚の様なのがこっちに来る。
「ああー、俺のセカンドライフはここで終わりか…。」
と呟いていたその時だった。雷が豚を直撃したのだ!
「やっ、やったぜ!雷サンキュー!」
俺は足早に豚(ブッダドラゴン)に近づき調理した。
ブッダドラゴンの肉、ニャクニャク、じゃろがいもなどを入れた豚汁やブレブレ草作ったパン、キングチキンが置き去りにした卵を食べた。
「うんめー!最高の晩飯だ。胃袋が満たされるぜ!」
食べたら眠くなってくる。あくびが止まらない。
「ふわぁー。また明日頑張るぞー、お休み…。」
翌日は、冒険者ギルドへ向かって出発した。途中でスライムや魔物に出会い攻撃を食らった。だが、運が良く無傷だった。そして、なんやかんやでギルドに着いた。中へ入ると皆の視線が俺に集まっている。
「あ、あの人冒険者になるつもりなのかしら。」
「あの格好に見た目、暗すぎでしょ」
どういう事だ。俺は俳優になるほどのイケメン顔のままでは無いのか?鏡を恐る恐る見てみると…
「えっ!俺がこんなにモブ化している。」
黒髪は長く、身長は人並み程度、顔は小顔だが幼い…
と、とりあえずは、冒険者登録を済ませてしまおう。
「あのー、登録に来ました。レンタカハシです。」
「お越しくださりありがとうございます。ではさっそくですが、こちらの水晶に手をかざしてください。」
「ど、どうでしょうか。」
緊張する。俺なんかが冒険者になれるのだろうか。
マイナスな言葉しか出てこない…。
「もう手を話していただいて結構ですよ。」
「は、はい」
結果はどうなのだろう…。不安だ。
「冒険者にはなれます。ただし、弱すぎるので強化魔法などを習得することをおすすめします。」
やっぱり言われた。
「わかりました。ありがとうございました。」
俺は、足早にギルドを後にしたのだった。
その後は、魔術書をひたすらに読みあさった。最弱の勇者になるために。その本の中で興味を示すものがあった。
「精神統一をひたすらに行い、周りの生き物の音を感知できる様になる。か…。」
やっぱりレベルが低いほど魔術も優しくなるんだよな。
まぁ、やらないよりはマシだ。後で実践してみよう。
宿を借りてさっきの練習をした。だが、
「全然できねー! ステータスがほぼ何も無い俺は魔術すらできないぞ…。」
だが、俺は決して諦めない。いつかきっと必ず強者になって弱肉強食の時代を終わられるんだ。
ー俺は、セカンドライフに全てを賭けてモブらしい生活をやってやろうじゃないか!!
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