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父は母に婚約者がいることを知っていた。そして婚約者の子供を身籠ってることも。
それなのに、それでも、母を好きになってしまった。
母は正直、よくわからない。流されただけなのか、母としての責任を負いたくなかったのかーー
“光”を生んだあと、直ぐに父の元に逃げてきた。
ただ父は母と生きた証が欲しかった。だから間違いを犯した。
間違いを犯したあと、母は天罰が当たったかのように京をこの世界に生み落とし、死んでいった。
まあ罰以前に母は元々身体が強くなかったらしい。2人目は出産できないだろうーーと言われていたらしい。
それでも父のエゴで京は生まれたのだ。
正直、母には望まれなかった命だった。
母は京を生むつもりは本当はなかった。
父とは遊びだったらしく、また光の父のところに帰ろうと思っていたのだ。
しかし父はお金にモノを言わせ母を自分のモノにした。物凄いお金を積み、母を自分の妻にしたのだ。
そして、無理に出産をさせ、死なせた。
母は京から見ても光から見ても自業自得だ。
それ以外に言い様がない。
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