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だがそれでも母はきっと京のことを恨んでいるだろう。
『お前を生まなければ私は生きていられたのに…』
記憶にないはずの母の言葉は今もずっと京の胸に響いていた。
☆
記憶の中にある母はいつも優しかった。優しい言葉をたくさんかけてもらったことは今でも忘れない。
ただ母が自分たちを裏切っていたこともまた事実なのだろう。
父に帰ってから見せてもらった母の子供のときの写真とあの“ヒカリ”が似ていたことが全てだったのだろう。
ーー京の話を聞いたあと、光は母の墓参りに父と同行した。
「母さんを大好きか…
光は本当に強い子になったな」
父は帰り際、そう呟いた。
「オレ、強くなんかないよ」
光は父の言葉を軽く笑って否定した。
「これからも苦労かけると思うが、すまんな」
「うん」
たくさんの言葉を今は言うべきではないと思った。その時が来たら父に言えばいいと光は感じた。
ゲームで起きたことは秘密にして京と偶然出会い、話をしたことだけを光は伝えたのだった。
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