恵みの雨?

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恵みの雨?

 外出許可が出た。たまたま長岡美音と予定が合ったので2人で出掛けることにした。  公園の散歩、というだわいないものだったが。  雲行きが怪しいので、撤退することにした。雨が降り始めた。お互い折りたたみ傘を持ってはいたが、雨足はどんどん強くなる。  やがて傘では役目をなさない状態となり、お互いずぶ濡れのまま雨宿りすることになる。しかしよりによってそこは、ホテルの前だったのだ。  駅までは遠いし、タクシーを呼ぼうにも万が一運転手が父兄や卒業生だったら、こんな所から一緒に乗車するなど誤解を招く。  「先生……雨、収まるどころかさらに強くなるそうで、警報出てますよ……」  だが数時間もすれば止む、とのこと。  軒下で立っていても寒いし濡れる。ふとホテルの料金を見たら2時間2,000円、3時間3,000円という格安料金。  止むを得ないし本来絶対的あってはならない事だが、同意の上で長岡美音とホテルに入った。
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