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「濡れちゃって冷えちゃいましたね。お風呂、入れますね」
「あ、ドライヤーがあります。これで乾かしたらどうでしょうか?」
長岡美音はとても気の利く娘だった。この感じ、なんだかとても懐かしい……安らげる。
しかし彼女に対して妙な気を起こしてはならない。自分は既婚で子どももいるし、ましてや彼女は自分の教え子だ。そんなことはあってはならない。
長岡美音が髪や服をドライヤーで乾かしてくれている。自分はまだずぶ濡れなのに。長岡が先に乾かすように何度も言ったのだが、彼女はそれを聞き入れなかった。
そしてふと気がついた。
この格安ホテル、脱衣スペースがないのだということに。
部屋の中にどーんと扉がついていて、その向こうがそのまま浴室なのだ。
そうなるとバスタオルや服も浴室に持って行かなければならないな。
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