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莉空と未住帆の結婚式を挙げるために、《cafe莉》も《cafeマノン》も4日間休業のプレートを掛けた。
6人の男たちが愛する人を伴い旅立つ、悲しかった過去を忘れ明るい未来の為のけじめをつけるための旅立ちだった。
碧と京輔、亜蓮と遼太郎が愛を誓ったあの教会で莉空と未住帆も愛を誓う。
「京輔、またあの教会に行けるって嬉しい。あの時は興奮して教会の周りの風景あまり覚えてないんだ。だから今度は海も夕陽も教会の中もしっかり見てこようと思って」
「碧はずっと泣いてたもんな。あんなに泣いたの始めて見たよ」
「だってさ、俺信じられない位嬉しかったんだ。亜蓮も居たし遼太郎さんも居たし、立会人が莉空さんと未住帆さんなんて最高だった。あんなに感動したの始めて、京輔のおかげだね」
「そんなことはない、私も碧が居てあの場所で感動の式を挙げられて最高に幸せだった。遼太郎とあの教会を見つけた時、すぐに決めたんだ。俺たちもここで式を挙げよって。遼太郎も亜蓮の事を思ったんだろうな」
「そうだね、亜蓮と一緒になれてほんとによかった。亜蓮もこれからは幸せになれるね」
「遼太郎にもやっと大切な人ができてよかったよ。私だけ幸せじゃ、申し訳ないからな」
京輔と遼太郎さんの二人の悲しく辛い過去も、これからの幸せで少しでも塗り替えていけたらと思った。
後ろの席では亜蓮と遼太郎さんが気持ちよさそうに眠っていた。
莉空さんと未住帆さんは教会のパンフレットを二人で見ていた。
後1時間で空港に到着だ。
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