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プロローグ
『お前ごときがこのわしに叶うわけがなかろう』
う、うぐぅ。
悪の組織ラ・グース。
子供をさらい悪の組織に組み入れる。悪いやつら。
う、ぐぅ〜。
はぁ はぁ はぁ。
う、ゲホっ
あたしは吐血した。口の端から血が流れる。
既に右腕は肩から折られどくどくと血が流れている。体力も限界だ。
もっても後一撃。
『こ、こいつを倒さないと…』
『まだ口を聞く力が残っていたのか』
ラ・グースのお腹にある大きな口が開き、粒子が吸い込まれていく。
『トドメだ』
ラ・グースのお腹の大きな口が光り、視界が真っ白になっていく。
『バリア展開。耐波動強化。待たせたねティナ』
『あ、あなたは?』
『ララ。無駄口開いている暇ないよ』
『わかってる。ミミ』
ラ・グースのお腹の大きな口から発している光の粒子が球形のバリアに沿って流れていく。
う、ぐぅ。
『こいつ強いね。バリアがどれくらい持つか』
『頑張って。ミミ』
『うん』
光の粒子の威力が弱まってきた。
『今よ。ララ』
『うんじゃ行ってくる。ティナをよろしくね』
フラワー型のスカートに胸に大きなリボンをつけている赤いワンピースを着た戦士が、バリアを抜けラ・グースに向かって行く。
『ファイヤースアロー、ファイヤースラッシュ』
『ララ、加勢するよ。ライジングレイン』
同じく黄色いワンピースを着た戦士が黄色い宝石がついているスティックを振り、雷雲が現れ雷の雨が降り注いでいる。
ラ・グースのお腹の大きな口から放たれていた光の粒子が消えると。
『よし、消えた。ティナここで待ってて』
黄色い戦士はあたしに顔を向けるとにっこりする。
黄色い戦士は赤い戦士の元に行きラ・グースに切り掛かる。
黄色い戦士と赤い選手の手数が多い事、息がぴったりあっている姿を見て、
あたしは…
自分の力の無さに俯くしかなかった。
………
ちゅん ちゅん
ふぁ〜
あれは夢だった。
あたしが戦士のわけないし、あんな怪物見たこともない。
自室から出ると、そこは…
断崖絶壁だった。
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