あとがき

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あとがき

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。  あとがきです。ワタクシが、書くの大好きな(笑)  ではでは、各話についてひとつずつ解説を。 ◆◆第1話『わたしと彼の は・つ・も・う・で』◆◆  これは、2023年の1月に執筆した5,000文字企画モノの短編、お題は『大吉と大凶』で書きました。  ワタクシが2020年にWeb小説を書き始めてから、初めて短編への挑戦です。 「さて短編、何を書こう?」  5,000文字の短編小説を書くにあたり、登場人物や舞台の設定を1から作るのは、あまりにも手間と時間がかかり過ぎます。  そこで、既存の長編の番外編とすることにしました。  既存の長編だと、本編で消化しきれなかった登場人物や舞台の設定などが、既に作ってあるからです。  土台があると、お話も作りやすいです(笑)  今話の『お話の骨子』は『間抜けな主人公』が活躍するお話。で、『間抜けな主人公』といえば、天然系の『夢佳』。  ということで、夢佳と快くんの登場です(笑)  本作『わたしと彼の は・つ・も・う・で』は、私にとってエポックメイキング的な短編となりました。  要するに私の、かなりお気に入りの作品ということです(笑) ◆◆第2話『現代版おとぎ話 二の腕姫』◆◆  これは、2023年の9月に執筆した5,000文字企画モノの短編、お題は『ダイエット』で書きました。  この作品は、とてつもなく苦労したことが印象深い作品です。  とにかく、ダイエットのエピソードが思いつかない。ムリです!  ムリ、ムリ、ムリ!!  ・・・と言っても仕方なく、  地道にネットで『ダイエットのエピソード』を検索しまくり(汗)  そこでたどり着いたのが『結婚式前のダイエット』。みんな苦労してるね。  結婚式かぁ・・・じゃあ、拙作の中では『わたしの街の 野良息子』だね。  ということで、またまた夢佳の登場。  (戦国時代のこまちゃんも考えたのですが、あの当時の農民に『ダイエット』という概念は、なかったことでしょう)  お話のスパイスとして、夢佳の高校時代の3友人(3賢者)にも登場してもらいました。  ここで思わぬ収穫が。  蔵で寝かせていたうちに奈々子が、非常に興味深いキャラに育っていたのです(笑)  そして緋真理は、高校のときよりも更に『理屈っぽさ』に磨きがかかり、  この2人のキャラクターが、いい感じに()えてきたのです(笑)  こうして友情テイストを加え、それなりのお話ができ、結果的に満足の一作となりました。 ◆◆第3話『秋の味覚 街コン体験記』◆◆  これは、2023年の10月に執筆した5,000文字企画モノの短編、お題は『焼き芋』で書きました。  こいつも、相当に苦労しました。  お題『焼き芋』。  実はこれ、かなりお話が作りやすいお題です。どっかで、芋を出しゃーいいんだから。楽勝。  しかし、それが罠。  『芋』を中心にお話を作ると、全然面白くならないのです。  『芋』を中心に据えるならば、『焼き芋』に関するうんちくを並べるのが一つのやり方です。  ですが最近の焼き芋ブーム。  『焼き芋』に関するうんちくなんて、既に世に出回っていて目新しくもありません。  『芋』を中心にすると → 簡単だけど、でもつまらない物語になってしまう。  イヤイヤ、それじゃまずいでしょ。  これは、考えさせられました。  『つまらない物語』 → 『面白い物語』へ。  じゃあ『面白い物語』って何?  そして、私の行き着いた結論が『街コン』でした。  要するに、どうすれば『私の持ち味』が出せるかを、深く考えるきっかけとなったのが本作という訳で、  どうすれば『私の持ち味』が出せるか、それが『街コン』だった!・・・という訳です(汗)  確かに『街コン』でお話を作ると『面白い物語』になってきます。  しかし、実際に書いてみると『焼き芋』が登場しないまま、お話は完結してしまいました。  ・・・これでは、お題失格じゃないか。  ということで、無理やり『焼き芋の屋台』を出すことに。  オチをつけようと思ったら、なんと緋真理が最後にポロっと『奈々子の男遊び』を暴露。  あら?  奈々子って『男遊び』するんだ。  どんな男遊び?  恋愛ゲーム?母性愛?気晴らし?欲情?それとも自己の存在確認?  思いがけず、そんな妄想が膨らんだ一作でした(笑) ◆◆第4話『逆さ紅葉は 黒く燃ゆ』◆◆  これは、2023年の10月に執筆した5,000文字企画モノの短編、お題は『紅葉』で書きました。  先ほどの『奈々子の男遊び』。  もう、気になって気になって仕方ありません(笑)  だから、赤裸々に描いちゃいました。  実は『男遊び』じゃなかったんです!純情だったんです(初志くんが)!  『男遊び』から一転、いいお話に(笑)  奈々子の葛藤を描く必要があったので、5,000文字じゃ収まらなくなりました。  せっかくのいいお話、質を落としたくないので8,000文字に延長。  でも、今考えると  このお話はフツーに書いたら、100,000文字コースの長編で、十分に通用しましたね。  なんだか少し、もったいなかったような気もします(笑)  このお話を読んだ上で前話『秋の味覚 街コン体験記』を読み返すと、  時期的に見ると奈々子が30で結婚するので、このちょっと前くらいのお話ですよね。  この街コンで奈々子は結局、誰とも連絡先を交換しなかったり、「イケメンでも一般人だと、話が合わない」と言ったりするあたり、  本人としては認めたくなかったのでしょうが、この時分から随分と初志くんを一途に想っていただろうことが伺えます(笑) ◆◆第5話『グリーン ネットワーキング』◆◆  これは、2023年の11月に書き下ろした短編小説です。  前出の第1~4話で美月、夢佳、奈々子と結婚し、ひとり残された緋真理。  なんだか、このまま終わったら緋真理に失礼な気がして、緋真理だって魅力的な女性なんだし。  そんな緋真理の想いを成就させるため、こうして締めくくることにしました。  本作は、特にこの回は、一義的にゴールが『結婚』で、  読者さまの中には疑問を抱いた方もいらっしゃったかもしれません。『結婚』ばかりがゴールではないと。  現実には、そのゴールの先にも様々な困難が待ち受けていることでしょう。  でもいいんです、そんな困難は描かなくても。  本作はそういうお話なんです。ベタに『結婚』で締めくくる。  私が紡いでいるのは『おとぎ話』なのだから。  一時の間でも、読者さまに現実の辛さから目を背けてもらえて、  一服の清涼剤になれば。  それが、私が小説を書いている意味であり、目的です(笑)  緋真理には、幸せになってもらいたかった。  ちょっと理屈っぽくて、男には慎重な女ですけど。  可愛いところ、ありますよね。  彼氏を作るため「隙のある女になるんだ!」と声高に宣言している割に、  マッチングアプリでは、どうしようもないくらい慎重になってしまう(笑)  ここ、緋真理という女性(ひと)の特徴だと思ってます(笑)  ◆◆◆◆◆  ところで本作(短編集)では、今までの作品(短編・長編)とは異なる傾向がひとつ。  本作は『常連さんが読んでくださる』というよりも『読み専さんが、通りすがりに読んでいただける』傾向が、とても強く表れているのです。  私は以前から『読み専さんに読んでいただける』ことが重要だと考えていましたので、これは新たな発見です。  『短編集』だからなのでしょうか?それとも『アラサー女子』を題材にした作品だから?ジャンルが『恋愛』だから?もしくはそのコンビネーション?  実際、同時期にまとめた短編集『まぜまぜごはん 短編集』はちっともPVが伸びないので、ただ単に短編集だけではダメってことは分かっています。  あと、1本1本の短編を乱立しても、このような現象は起こりませんでした。  結局、メカニズムは分からないんですけどね(笑)  ◆◆◆◆◆  そういえば先ほど街をブラついていたら、竹内まりやさんの懐かしい曲が流れていて、  家に帰ったら思わずベストアルバムを検索し、聴きまくってエナジーチャージしております(笑)  例えば、竹内まりやさんの楽曲というとこんな感じ。 『冷蔵庫の中で、凍りかけた愛を、温めなおしたいのに。見る夢が違う、着る服が違う・・・』(家に帰ろう) 『夜ごと募る思いに、胸を熱くした日々。だた・・・』(もう一度) 『人生はあなたが思うほど悪くない。早く元気出して、あの笑顔を見せて』(元気を出して)  竹内まりやさんの世界観。  これからの執筆活動に活かそうとすると、私の作風と親和性が高いのか?正の影響を与えるのか?負の影響となるのか?  いずれ判明するかも。乞うご期待ください(笑)  ◆◆◆◆◆  さてさて、  長い間おつき合いありがとうございました。  楽しかったあとがきも、そろそろこの辺で。(あ、楽しかったのは私だけか)  またいつか、お目にかかるときがありましたら、  そのときまで。           - 終 -
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