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一か月後。
無事に鍋の日を迎えた。
顧問の先生が、実家で作っている白菜を加え、更に、田中さんが悪霊退治で貰ったギャラを全て肉に変えて差し入れてくれた。
「肉だー!!」
「田中さん、ありがとー!!」
盛り上がる園芸部。
「どういたしまして」
冷静な田中さんだった。
「今日は、収穫祭だ!!食うぞ!!」
顧問の先生の掛け声を合図に、皆、夢中で食べ始める。
「うおー!」
「肉ー!!」
「お前ら!肉ばっか食うな!!」
にぎやかな中で。
山田くんは、園芸部辞めなくて良かったなあ、と、しみじみ思いながら食べている。
田中さんと小林さんは、野菜と肉を適度によそってにこにこと食べている。
においにつられて、家庭科室を覗きに来る生徒も加わり、鍋パーティーは、大いに盛り上がり、惜しまれながら幕を閉じた。
山田くんにとって、皆にとって、大切な思い出の日になった。
おわり
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