児戯のような企て

4/7
前へ
/67ページ
次へ
__ザワザワ 「ん〜?今日はなんか騒がしいなぁ、なんだろ」 のんびりと欠伸をしながら廊下を歩くルステル。 宮殿内はハイドラの件とプロメリアの件でザワついていた。 「それにしても、なんでヘリオル兄さんはポセイラとハイドラに会わせてくれないんだろ… 帰ってきてから随分経つのに、まだ会えてないんだけど〜…」 シュンと肩を落としながらトボトボと歩みを進める。 ルステルが天界に帰還してからというものの、ヘリオルがルステルの傍を付かず離れず着いてくるのだ。 ルステルが二人に会いに行こうとしようものなら、なにかと理由を付けて阻止し、自分が傍に居られない間は護衛の天使を付けてまで徹底的に阻んでいた。 「そういえばさっきからヘリオル兄さんも護衛の天使達も急にどっか行ってから戻ってこない… 今がチャンスかも!」 ヘリオルと護衛の天使達は、先刻の騒動による呼び出しを受け、奇しくも同時に離れてしまったのだ。 ルステルは念の為周りを確認してから、まずは記憶にあるポセイラの部屋へと急いだ。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加