開戦

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「フ、フン… 弱虫で泣き虫なハイドラのくせに…調子乗るなよな…」 ハイドラがいつまでも動かないことに味をしめたのか、ポセイラはまだ言葉を続けようとする。 そして、あろう事か自分からハイドラに近付き、一発お見舞いしてやろうなどと考えた。 「お、おい…何か言えば」 __ドスッ ……………… お腹が、熱い。 ソロリと目線を下に向けると、腹部に深く剣が突き刺さっていた。 「、……こぷッ」 ずるりと剣が引き抜かれ、口からも腹の穴からも血が溢れ出る。 痛みで立っていられず、その場にへたりこんだ。 脂汗が噴き出す。 流れる血も止まらない。 どうしよう、怖い。 不意に、頭を鷲掴まれた。 「そォかそォか、ポセイラァ…… お前は俺様のせいで闇が怖くなっちまったんだなァ、可哀想に……」 ハイドラの手で目元が隠され前が見えないが、恐ろしい響きの声に再び体は震え、鷲掴みにされた部分からゾワゾワと嫌な気配がする。 「ぁ、ぁあっ、やめ…やめてくれ……!!」 「治療法思いついたんだけどよォ、怖さなんて感じなくなるまで、闇に飲まれりゃ治るんじゃねェか」 全身が粟立つ。 頭の中がが黒く染まっていく。 気が狂う。 不安と悲しみと苦しさと痛みと、全てに押し潰される。 「治ったら、また遊ぼうぜ」 __スパッ…… エニグマが剣を振るい、白目を剥いて恐怖と絶望に染まったポセイラの首が転がった。
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