第一章 トルメル建国記念祭

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ーーーー  おおおおおーーーー!!  おおおーーー!!  おおーー! 「うん?」  何か遠くの方から大勢の人の声が聞こえる!    あれ??  この声。徐々に近づいてくるような……??  広場の祭りの騒ぎが、急にシンと静かになった。  周囲には、不安の顔しか見えなくなる。    一体? なんだろう??  ぼくも不安になってくる。  その時、ぼくの手を握っていた子供たちが、北の方を指差して、声にならない声を発した。  それから……だった。  みんなが逃げ出したのは……。  祭りは一瞬にして、パニックになった。  遥か北からおびただしい羽音を発し、黒いものが幾つも飛来してくる。  広場の周りの建物が急に、白煙を上げだした。  でも、なんか変だ!   燃えたわけじゃないみたいだ!  臭いがそうじゃないといっている!!  うん??  この臭い??  建造物が至る所で、不気味な音と共に白煙を上げる。    腐った臭いだった……。  白煙から次々と腐った臭いが充満してくる。  北の城の方から、大量の白い煙が上がり。それと同時に鎧を着た大軍が、こちらに向かって逃げ帰ってきている。  ああ、この城はもう終わりだ……。  ぼくは、直感的にそう思った。
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