1. 女としての幸せとは

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1. 女としての幸せとは

30歳。 女として崖っぷちらしく、親からは結婚はまだか、相手くらいはいないのかとうるさく言われている。 ほっといてほしい。今は仕事が楽しいところ、結婚とか恋人とかどうでもいい。 教師になった。今どきブラックだと言われる仕事に就いたことすら、両親は嫌がった。 中学からいわゆるお嬢様学校と言われる女子校出、どこぞの大会社の秘書にでもなって玉の輿にとでも思っていたようだが私にはどうでもよかった。 親がうるさいので就職と同時に家を出た、同じ横浜市内だけど引き留められもしなかった、娘が思い通りにならないのが気に入らないようだ。そして月に一度は「恋人くらい紹介しなさい」だ。 そんな時間、ないのよ。朝から晩まで忙しい。 判ってる。妹はすでに結婚し3人の子宝に恵まれて幸せそう、旦那さんの愚痴も聞くけれど、それはまあよくあることかなとは思う。そして同級生たちも多くは結婚している。そんな幸せもあるって判ってる。それでも仕事も楽しい、子どもたちも可愛くて十分幸せで、結婚、出産は二の次になってしまう。 それのどこがいけないの? 結婚を諦めたわけじゃないのよ。本当に。今じゃないだけ。
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