【かぐや姫】

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私は未婚の母として働きながら輝夜を育てていった。 中には相手が誰なのか知ってるなら認知してもらいなよ?子供が可哀想でしょ? と言ってくる人もいたが、認知も何も私には相手がいないんだよね、と心の中で舌を出していた私だった。 私が働いている間、輝夜は保育園に預けていた。 寂しがるかと私は不安に思ってたが意外にも輝夜は逞しく、私に行ってらっしゃ〜いと手を振って逆に私が見送られてしまい、私は失笑した。 父親がいない事で虐められないかとも心配したが輝夜は、お父さんなんて要らないも〜ん!私にはママがいるもんね!と声高々に宣言をして、どうやら保育園中の園児に私の自慢話をして回っていたようだ。 それを保育園の先生から聞いた時、私は顔から火が出そうな程、恥ずかしかった。
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