【かぐや姫】

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あれは御伽噺ではなかったのか? 私は困惑気味に再び彼女を見た。 彼女は彼女で自分の事が見える私をジッと眺めていた。 そんなに澄んだ瞳で見られると、と私は再び胸が高鳴り彼女の顔を見ていられなくなった。 その時である。 兎が突然、私に向かい、そなたは男になりたいのだな?と言ってきた。 何故それがわかったのかと私は訊いた。 すると兎は、そなたの過去も心情も透視できるからだよと兎は言った。
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