香那の夢

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 「俺が選んだのは香那だろ?自信満々でいろよ」  目の前でどや顔しながらすごい勢いで食べている。  「香那、料理本当にうまいな。お前、お手伝いさんよりうまいぞ……早く嫁に来いよ」  だから、どうして軽くそういうこと言うのかな?黙っている私を見て、焦っている。  「おい?どうした?褒めてんだぞ」  「何でもありません。ほんと、英嗣さんって残念なところがありますね」  「なんだ、その言い方?」  「いいえー、早く気付くといいな」  「お前、あとで覚えておけよ」  言葉の通り夜半まで彼に愛されて、その翌日の朝は眠かった。  「……か、かな、おい、香那」  「……ううーん」  ペチペチと頬を叩く音で目が覚めた。え?ワイシャツを着ている彼がこちらを見てる。  「やっと起きたか。そろそろやばいんじゃないか?いくら近いと言っても……」  時計を見ると八時。嘘でしょ?どうして起こしてくれないの?  すごい勢いで飛び起きた。ああ、もう……。シーツを前に引っ張る。  「ちなみに三回起こした。朝ご飯作ってあるから、食え。俺はそろそろ先に出るから閉めて出ろよ」
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