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「え?」
「橋本からメールが来てた。篠田のこと、お前が悩んでるってな」
「ええ!?」
彼は近寄って来て、私の頬を両手で挟んだ。
「どうして言わない?いくらでも違うって言ってやるのに……」
私が視線を下に向けたのを見て、顔を上向きにさせて、彼はキスを落とした。
「この間、紗良先輩に過去のはなしをお聞きしました」
「……なんだと?」
「別に疑っているわけじゃないけど、複雑な心境で……」
「吉崎の奴。今度あったらただじゃおかない……」
「それはどうでしょう?英嗣さんも先輩に迷惑かけてるんじゃないですか?色々聞いたんです」
「昔、篠田と付き合って別れたのは本当だ。だが、執着しているのはあいつだ。俺はとっくに終わっている」
「紗良先輩曰く、たちの悪いストーカーですって。でもそれだけじゃなく、周りに迷惑かけるのはどうかと思います」
「そうだな。決着をしっかりつけてやらんとだめなタイプだ。ダメ押しが必要だな」
「?」
「まあ、それはすぐにわかる。さてと、困った俺の可愛い彼女はどうしたら俺を信用するかな?」
「だから、信用して……」
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