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「嘘つけ。橋本達に話すって事はそうじゃないってことだ。お前は俺の特別で、誰よりも大切な存在になっている」
「……英嗣さん」
「愛してるよ、香那。わかるようにしてやるから心配すんな」
そう言って抱き上げ、ベッドへ運んだ。
翌日。
やはり、午前中起きられなかった。昼過ぎに目をこすりながらやっと起きた。
「おはよう、香那。大丈夫か?」
「……はい。ふわああ」
あくびをしながら顔を洗いに行った。
軽く食事をすると、車に乗せられた。どこへ行くんだろう。聞くとウインクしながら、彼は秘密だと言った。
車は椎名不動産の発売前のマンションの駐車場へ入っていった。
「……ここ?何か仕事残ってたんですか?」
「いや。ちょっと用事があるんだ」
車を停めると、二人で降りて、内部のエレベーターを使う。
とある部屋の前に行くと、彼は鍵を出して認証し、開けた。
「どうぞ」
そう言って、私を通す。
ピンクベージュで統一された室内。
明るい室内には大きな花束がリビングのテーブルに置かれていた。
ダイニングを見て固まった。
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