夜の集まり

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「……月がキレイ」  思い返してみると、何となく十八歳になった時もこんな感じだった様な気がしている。  世間では「成人」として扱われているけど、自分の中で大きく何かが変わった……という実感は全然なくて。  その時期に偶然見ていたテレビに出ていた同い年の子が「成人になって今まで以上に責任を持って――」なんて言っていたけど、正直私はそこまで大層な思いを持ってはいなかった。  もちろん勉強が大事だという事も分かっている。  こんな時は改めて自分を見つめ直すいい機会だと思うけど、それすらもままならない。  だって全然頭が働かない。やる気が出ないのだから。  今日だって塾で勉強してきたのに、ただノートにペンを走らせる『作業』をしていた様にしか思えない。  一体、何のために塾に行っているのだろうか……。 「ん?」  そんな時、いつも日中は小さい子供たちが遊んでいる公園に何やら人影と音楽が聞こえた。 「?」  パッと見た感じだと何やら怪しい集まりに見えたけど、少し近づいてみると、どうやらダンスをしている様だ。 「あれ?」  そして、その中に一人。見覚えのある人を発見した――。
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