納得いかない

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「よ、ポチ! おもちゃたくさん買ってやったぞー」  この人はぼくのご主人様。  新しいおもちゃがやってきた。沢山遊んで楽しいなあー。 「ふー、休憩」  ご主人様はちょっと高いところに座ってぼくに向かって「スマホ」ってやつを向けてる。  いつもそれをぼくに向けては「カシャッ」て音を鳴らしてるけど、ぼくにはよくわからない。  前にぼくがそれをなめようとしたら、慌てて避けられてしまった。人間にとってはとても大事なものらしい。 「片づけでもするか」  ぼくは散らかったおもちゃをハウスに口でくわえて持っていった。  ボール。ゴムの骨、音の鳴るふわふわしたものをハウスの中に並べる。  ……隙間がちょっとできるな。  納得いかない。  うーん、うーん。  ……あれ? あれって。  ハウスの裏に何かある?  ……お、これは。 「この形は……」  ぼくは早速口にくわえてハウスの中に。  隙間にぴったりおさまった。 「ふふふ、カンペキ!」  さあてと、片づけしてたら疲れちゃった。ねーようっと。  って思ったけど、ぼくの寝る場所なくなっちゃった。
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