ごめんね、わたしネコ派なの

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「こら、(そら)。あんまりはしゃがないで!」 「ごめんなさーい」  だってペットショップって楽しいんだもん。  わー、いろんな動物がいっぱいいるー。 「あ、この子かわいーい!」  おねえちゃんがケージの前ではしゃいでる。 「わ、ほんとだー。かわいい」 「あ、空も気になる? やっぱりかわいいよね。飼っちゃう?」  おねえちゃんがわたしにきいてくる。えー、でもなあ。 「わんわん!」 「あ、ほら。空、飼ってって訴えてるみたい」  本当だ。わたしたち見てすごいほえてる。  というか、わたしの方じっと見てくる。  でも、ごめんね。  わたしはプイっとそっぽをむいた。 「あ、空、この子飼わなくていいの?」 「うん、だってわたしはネコ派だもん」  わたしはネコの男の子を見る。 「もう、空ったらまーた猫の方見てるわねー」  そう言っておねえちゃんはわたしを抱き抱えると、ネコの男の子の方に行ってくれた。 「……何でだよお。犬より猫の方がいいなんてえ。君も犬じゃないかあ……」  後ろからさっきのイヌの男の子の声が聞こえた気がした。
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