魔女の息子たち

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「そうなんですけど、おかしいな。さっきまで僕と二人でゲームしてたのに……」  二人して仲間の居所を探る。はて、彼は忽然と姿を消してしまったようだ。  と、双葉の頭に、とてつもなく嫌な予感が浮かんできた。 「まさか、あいつ……」  すぐさま階段を上り、二階へ急ぐ。赤星もあわてて後についてくる。  屋根裏部屋に続く南側の居室のドアを開けると、案の定、界=キャンサーが室内階段を使って天窓を開けようとしているところだった。 「お、双葉。おかえりー」 「界! お前なあ」 「まあ、見てなって。人間たちをちょっとからかってやるだけだよ」  界は悪戯心にあふれた生意気そうな瞳をきらきらさせ、得意げに微笑んだ。 「からかうって、どうするつもりですか!?」  赤星が心配そうに尋ねても、界は「後でお前らに武勇伝語ってやるよ!」と意気込んだ台詞を残し、さっさと窓から外に飛び出してしまった。
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