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1歳
10月24日。
娘が生まれてから、
今日でちょうど1年になった。
娘にとって、人生初のバースデー。
もちろん本人にはまだ誕生日という概念がなく、
彼女にとってはいつもと変わらない1日を過ごしたことに違いない。
私にとってみると、初めて自分の子供の誕生日を迎えたことになる。
自分の誕生日とはまた違う、何か特別な日。
心の底から、生まれてきてくれてありがとうと思える日。
ふと、自分はいつの誕生日から、
「自分の誕生日」ということを認識できていたのか、思い出してみる。
もちろん1歳の記憶はない。
それじゃ2歳、3歳…と振り返ってみても、はっきりしない。
何歳の誕生日だったか覚えていないが、
楽しみにしていた私のバースデーケーキに、
父が豪快にビールをこぼし、
その後声が枯れるまで泣きわめいた日のことは思い出せた。
あれは、小学校低学年ぐらいだったか。
今は亡き父が私に謝り続けたこと。
今も元気な母が私を励ましてくれたこと。
私の記憶に残る最初のバースデーは、
そんな両親の顔が浮かぶエピソードだ。
今日は初めての娘のバースデー。
生まれきてくれてありがとうと心から思うと同時に、
自分もそうやって、愛されて育てられたんだなと、
親への感謝の気持ちも芽生えた1日なのでした。
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