強迫性障害と向き合う

1/1
前へ
/24ページ
次へ

強迫性障害と向き合う

娘が誕生して8ヶ月が過ぎた。 娘の成長は目覚ましい。 ハイハイを覚え、つかまり立ちもやり始め、 「パパ」「ママ」などの言葉を発するようになった。 意味はまだ理解できていないが、 タイミングよく「パパ」と呼ばれると、 何とも言えない幸せな気持ちになる。 妻は強迫性障害と診断されてから、 毎日薬を飲んでいる。 調子の波はまだまだあるが、 だいぶ落ち着いてきてはいる。 妻と娘と私で過ごす日々は幸せそのもので、 精神病を患ってしまった妻にも、 たくさんの笑顔が見られている。 娘の成長を、夫婦二人で楽しんでいる。 産後鬱とは別で、子育てそのものが嫌になっているわけではない。 だが、娘を刺してしまうのではないかという 加害恐怖のせいで、包丁を握ることができない。 溺れさせてしまうのではないかという恐怖のせいで、 お風呂に入れてあげることも難しい。 よって、私が毎日料理を作ったり、お風呂に入れたりしている。 そのため、遅くとも18時には家に着くようにしている。 職場には事情を伝えているため、 融通を利かせてもらっている。 少しでも妻と娘が二人っきりの状況になることが厳しかった時期は超え、 夕方までは耐えられるようになった。 夜はまだ厳しい。 私の育休取得も視野に入れたが、 この病気はすぐには治らない。 よって、私は仕事を続けながら、 長い目で病気と向き合っていくことにした。 少しずつ安定してきている。 長くて終わりの見えない時期もあったが、 いつか治る病気でもある。 不安が完全に無くなるその日まで、 できる限りのサポートをしていきたい。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加