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「白井はいつもニコニコしてて。学校や家の喫茶店のことも頑張ってて。いい子だなって思ってた」 まさか、私のことをそんなふうに思ってくれていたなんて。 「白井には他に好きなヤツがいるって、なんとなく分かってたから。俺は見てるだけで良いって思ってた。 だけど、今年になってしばらくしてから明らかに白井が元気なくなって。どうしたんだろうって気になって。それで話しかけるようになって」 そう、だったんだ。 「だってさ、やっぱ自分の好きな子には笑ってて欲しいだろ?」 「……っ」 思い返してみれば山科くんは、今年こーちゃんの結婚が決まって私が辛いときによく話しかけてくれていた。 面白い話をしてくれたり、『元気出せ』って言ってチョコをくれたり。 ……そうか。クラスで、私のことをちゃんと見ていてくれる子がいたんだ。
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