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25 一歩ずつ
「えぇ、つまり裏が工場で、表がお菓子店みたいな感じが良いんですけどね。
工場には、大きな釜戸が最低3つと大きなコンロがこちらも最低3つ要ります。
作業をするスペースも広くとってください。
表のお菓子屋さんは、普通で良いです。
ディスプレイのガラスケースとか作ってもらえたら嬉しいですね!」
俺はチョコレート工場兼店の説明をする。
「なるほどな。
おめえ、また、何か企んでんなぁ?」
「ははっ。
完成したら、ラッシャーさんもご招待しますから。
ところで幾らぐらいになりますか?」
「そうさねぇ…
550万ゴールドぐれぇかなー?」
ラッシャーさんは言う。
「問題ありません!
じゃ、明日からよろしくお願いします。
いつも通り木材は俺が準備しますんで。」
「おぅ、まいどあり♪」
そんな訳で、ラッシャーさんと契約を交わし、Earthに戻った。
とりあえず、チョコレート工場兼店は建てるのに、1か月半はかかるという事なので、それまでに従業員をそろえ、カカオからチョコレートへの製造方法を教え込まなくてはならない。
しばらくはまた金の原石の栽培と収穫にいそしむことになるだろう。
あぁ、木材も俺が作らなきゃいけないのか…
スローライフ…どこ…?(・_・;
そんなこんなで、俺はメニーストア区を通り、門を開けてエブリファーム区に着いた。
スフィアとターナが楽しそうにツルツル稲を収穫したり、野菜を採ったりしている。
あの2人も本契約をしなきゃいけないしなぁ。
お金幾らあっても足りないなぁ…
「よっ、スフィア、ターナ、どう?
農作業は?」
「楽しいっすよ。」
スフィアが言う。
「晩御飯も昼ごはんも朝ごはんも美味しいから、嬉しいです♪」
ターナ。
「そうか、そりゃあよかった。
君たちとそろそろ、本契約を結びたいんだけど、いいかな?」
2人とも良いという事だったので、今度契約しに行くことにした。
だが、人材派遣所で人を雇うのは、もうそろそろやめても良いと思う。
カレー店と宿屋でEarthの名は結構有名になってきている。
普通に募集しても、従業員は集まるのでは無いだろうか?と、そういう訳だ。
もちろん、チラシなどは街に撒かなきゃいけないだろうけど…
そんなことを思いながら、あっという間に夕食の時間になった。
今日はナスのグラタンとチキンカレーのようだ。
ナスは甘くてみずみずしく、カレーは以前よりも風味が良くなっていた。
「カレー粉にバターを加えてみたんですよ!ははっ!」
「なるほどー!
これは美味しい!」
そんなこんなで1日が賑やかに終わった。
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