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犬にだけは、
「はぁ〜〜〜っ、やばい、可愛すぎるぅ!」
学校からの帰り道。
私、荒木江奈(あらきえな)が、
すれ違う〝犬〟たちを見てぼやくのはいつものこと。
小学生の時にはすでにぼやいていて。
それは、高校2年生になった今も変わらない。
「可愛すぎるし、羨ましいぃ〜〜っ!」
私がキャピキャピ声でそう言ったとき。
「あほ。何が『羨ましいぃ〜』だ」
私の頭を軽く叩いてから、
私のモノマネ?のような言葉を言う声。
「ひっ、紘輝には関係ないもんっ!」
私も負けじと言葉を返した相手。
それは.................................
朝井紘輝(あさいひろき)。
私が物心ついた頃には隣にいた存在。
まぁ、いわゆる幼なじみってやつ。
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