犬にだけは、

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私にはそこそこ辛辣なくせに、 学校では女の子たちに優しいから。 ──────そこそこモテる。 何度周りに、『羨ましい』なんて。 言われてきたか分かんない。 そう、思っていると........................ 「犬にキャピるお前が悪いわ」 そう言って私の頭を、再び軽く叩く紘輝。 紘輝に叩かれた頭をガードしながら。 「ねぇ、私は〝犬〟になりたい!」 今まで、 誰にも言ってなかった願望を言葉にした私。 すると紘輝は........................ 「...............お前、ついに頭ぶっ壊れたか?」 少々引き気味の顔でそう口にした。 うん。なんとなく想像もしてたけど。 『頭ぶっ壊れたか?』は言い過ぎでしょ、紘輝。
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