ねぇ、メッシ

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「ねぇ、意味分かんない。俺の事嫌になった?嫌いになった?」 「……好き」 「だったら何で…」 「好きだから、幸せになって欲しい。だから別れる」 「いや、待って待って⁈俺お前に捨てられたらどん底不幸よ?」 「サキちゃんとやり直せばいい」 「は?アイツとは中学のグループラインで繋がってるだけでさ…」 「最近連絡取り合ってるの、知ってた」 「…いや、うん、ごめん。好きなヤツの事で悩んでるから話聞いて欲しいって言われて」 「アドバイスとかしてたんだ?『頑張れ』とか『お前なら大丈夫だ』とかって…」 「…いや、うん。元々ずっと友達だったしさ、何か無視できなくて…ごめん」 「相手自分で草」 「それは本当マジで気付かなかった‼︎」 「…大輔はさ、私の事ちゃんと好きなの?」 「え⁈好きでしょ、どう見ても…」 「失恋の弱みにつけこまれて勘違いしてるだけなんじゃない?」 「ミッカはメッシよりバカだな…」 昼下がりの駅前広場で情熱的なキスをするバカップル。おまけに女の方は柴犬に右脚をマウンティングされている。 このシュールな光景に行き交う人たちは(みな)、何とも言えない表情をして通り過ぎて行く。
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