ねぇ、メッシ

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「メッシ?」 青い屋根の一軒家の前で、自転車を拭いていた女の子が声をかけてきた。彼女に向かってメッシが勢いよく駆け出した。 そっか…覚えてるんだね。 私も覚えてるよ…。 前に見せて貰った卒アルの写真よりも髪が伸びて、少しだけ大人っぽくなっていた。 大輔の元カノのサキちゃんの右脚にマウンティングするメッシ。尻尾を千切れそうなくらい振って嬉しそう。 「あ、ごめんなさい…」 苦笑いでメッシを引き剥がす。 「この子、メッシですよね?」 「…はい」 「おっきくなったねー…」 そう言うサキちゃんはメッシを撫でながら首を傾げた。 それを見てメッシも首を傾げて右前足を出した。 メッシにお手を教えたのはサキちゃんなんだろうな…そう思った。 「あの、サキちゃん…だよね?」
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