ねぇ、メッシ

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「おい、コラ…」 背後から聞こえる弾んだ息遣い。 「…」 「こっち向け‼︎バカたれ」 振り向いて、一番最初に目に飛び込んできたのは小脇に抱えられて二重アゴになったメッシだった。 「…ぶはッ」 おそらく途中で大輔の走りに付いていくのを拒絶したのだろう…。 「お前はいつから俺の従姉妹になったんだよ?」 笑っている場合ではなかった。 「…サキちゃん、話した?」 「何を?」 あぁ、まずい。泣きそうだ…。 「やり直したいって…」 「は?」 「サキちゃん…大輔と…」 涙が零れ落ちるのと同時に大輔が片手で私を抱き寄せた。 「何言ってんの?」 耳元で聞こえる大輔の低い声と… 「…」 フガフガフガフガ…フン‼︎ 私のバッグの匂いを嗅ぐメッシの荒い鼻息。 「…ちょっと待ってな?」 大輔は私にそう言って、メッシをそっと地面に置いた。 「…」
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