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「僕は君が管理職につき、今よりもっと活躍するのを願っている」
シンパである私が役職の仲間入りをすれば、より仕事がやりやくなるだろう。企画書の丸暗記を指示される私は部長の傀儡(かいらい)か。
確かに部長の力になりたかった、側で働きたかった。でも、こんなお膳立てされてまで昇進したくない。
どうか見損ないで頂きたい。私にだってプライドはあるのだ。
「部長のお力添えは大変有り難いのですが」
ずいと企画書を彼の方へ押し戻す。
「成功は自身の力で掴み取らなければ意味がありませんので。私はあなたに営業部へ行かされてからーーあぁ、行かされたと言うのは語弊がありますね。今ではあの辞令に感謝している部分もあります」
真っ直ぐ見据えて告げた。
営業部に配属され、数え切れないくらい挫折を味わい、涙を流す。心が折れそうになる度、部長と肩を並べる未来を支えにして踏ん張ってきたんだ。
「部長からしたら私はまだまだ至らないのでしょうが、これでも強くなったんですよ。変われたんです。
私、遠回りしても必ず部長の場所へ辿り着きます。だから待っていてくれませんか?」
社内で味方が必要ならば、私が全力でサポートをする。まだ部長を見た目で判断する社員が居たら徹底的に分からせてやる。
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