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「アドレス交換……?」
「うん。突然の告白じゃやっぱり失礼だったよね? だから、友達からってことで」
友達から。
その提案に舞の緊張がほぐれていく。
それなら大丈夫かもしれない。
「わかりました。いいですよ」
舞はコクンと頷いて、自分のスマホを取り出したのだった。
☆☆☆
「なんで!?」
目が覚めた時舞は自分のベッドの上にいた。
だけど仕事場からアパートまで帰ってきた記憶がない。
聡とアドレス交換をして、そのまま別れた。
ここまでの大きな変化は今までなかったから、《今日》はもう終わるんじゃないかと期待していた。
けれど高架下を通っていたとき、またも舞は《今日》の朝に戻ってきてしまったのだ。
てっきりループから抜け出せるものと思っていたのでそのショックは大きかった。
ベッドの上に上半身を起こしてガックリとうなだれる。
そのとき、スマホのアラームが鳴り始めた。
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