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「そんな、先生のほうがすごいのに」
舞の言葉に聡は笑った。
「そう言ってもらえると嬉しいけど、今は休憩時間だから聡って呼んでもらえると嬉しいな」
そんなことを言われるとは梅雨ほどにも思っていなかった。
舞の顔は瞬時に真っ赤に染まってうつむいてしまう。
だけどこれほど自然にふたりで会話することができるなんて《昨日》までは考えられないことだった。
「ごめん、今日に言っても難しいよね」
「いえ。あの、よかったら番号交換しませんか?」
声が震えて情けないくらいだった。
20歳をとっくに超えているのにろくに恋愛をしてこなかったのが悪いんだ。
それにくらべれば聡はきっと経験豊富なのだろう。
自分から告白しなくてもたくさんの女の子たちに告白されてきたに違いない。
そう思うとまた落ち込んでしまいそうになるけれど、どうにか持ちこたえた。
「もちろんだよ」
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