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聡がよろこんでスマホを取り出す。
互いに番号を登録して、ホッと息を吐き出した。
舞は登録された聡の番号をまるで宝物のように見つめた。
もう二度と、このアドレスが消えませんように。
心からそう願う。
「長谷川さん、あのさ」
「はい」
スマホから顔を上げるとそこにはとても真剣な表情の聡がいた。
顔が少し赤くなっている。
緊張感のただよう聡の様子に舞の心臓はドクンッと跳ねた。
うそ。
まさかここで!?
《昨日》までとはまた随分と違う展開で焦る。
だってここはまだ仕事場で、休憩時間といえど仕事中で、更には誰が来るかわからない場所にいるのだ。
これで焦らない方がおかしい。
聡の次の言葉を止めようとしたけれど、一歩遅かった。
「好きです!」
聡は拳を握りしめて勢いでそう言っていた。
舞がポカンと口を開けて聡を見つめる。
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