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「なに言ってるの? 昨日はしてないよ?」
知明は大きな目を細めて答えた。
昨日はデートをしていない。
なぜなら昨日は6月12日ではなく、6月11日だから……。
そう考えたとき、彩はようやく「えぇぇぇ!?」と、大きな声を上げていたのだった。
☆☆☆
混乱状態に陥った彩を落ち着かせるためにひとまず近くの喫茶店に入っていた。
冷たいクリームソーダとレモンスカッシュを注文して、少しだけ気持ちが落ち着いてくる。
「つまり私は昨日を繰り返してるってこと」
人目もはばからずに彩は昨日の出来事を熱弁する。
知明は目を白黒させながらも口を挟むことなく彩の話を聞いた。
「つまり、彩ちゃんにとってはこれが二度目のデート?」
その質問に彩はいたって真剣な表情で頷いた。
そこでレモンスカッシュが運ばれてきたので、一気に半分ほど飲み干した。
喉がスッキリして気持ちもスッキリする。
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