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達也の肌は街頭とネオンのせいで色々な色に変化している。
「由佳。俺と結婚してください」
達也はどこかの王子様のように砂浜に片膝をつき、婚約指輪を差し出した。
指輪には小ぶりなダイヤモンドが輝いている。
由佳はそれを見た瞬間胸がいっぱいになって……いなかった。
顔をしかめて大きなため息を吐き出し、そして「またか」と、誰にも聞こえないように呟いた。
緊張している達也はギュッと目を閉じていてその様子に気が付かない。
「ほんと、これで3度目なんだけど」
ブツブツと口の中だけで文句を言い、達也から指輪を受け取る。
「嬉しい達也、ありがとう」
完全な棒読みで、どこにも感情が入っていない。
だけど達也はパッと目を開けて嬉しそうに微笑んだ。
「本当に!?」
勢いよく立ち上がり、今にも由佳に飛びついてきそうだ。
由佳は半歩下がってそれを静止し、そして機械的に微笑んだ。
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