第3話 由佳の場合

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だから7月1日を永遠に繰り返し続けているのだ。 幸い会社が休みの休日だし、楽しいデートの日だけれども、現実問題ここから抜け出さないことにはなにも進まない。 達也と結婚しようにも話は全く前には進まないのだ。 「あぁ~……変なこと願わなければよかった」 枕に顔をうずめて文句を垂れる。 今はキラキラと左指で輝いている指輪も、眠って目が覚めれば消えているのだ。 そのときの喪失感は今でもしっかり覚えている。 いっそ眠らないままいようかとバカなことを考えたりもするのだけれど、由佳は《今日》もまた強い眠りに逆らえずに眠りにつくのだった。
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