4度目の朝

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それから顔を洗ってメークをするとどうにか見れる顔になってきた。 準備がすべて整ったタイミングで玄関チャイムが鳴る。 「それじゃ、行ってきます」 リビングでテレビを見ている両親へ声をかけて玄関を出る。 達也は普段よりも少し緊張した様子でそこに立っていた。 「やぁ、おはよう」 やっぱり普段よりもぎこちないのは、今日プロポーズをすると決めているからだ。 1度目のときはあまり気にしていなかったけれど、4度目となる《今日》は達也の細かな変化も気がつくことができた。 「今日は海までドライブしようか」 車に乗り込んでさっそく由佳の好きな曲を流し始める。 この日のためにダウンロードしてくれたものだった。 「うん、いいよ」 由佳はため息を押し込めてそう返事をする。 ここで断ればレストランの予約が台無しになってしまうから、そう答えるより他ない。
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