4度目の朝

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高校卒業と同時に今の介護職についたのも、学校で見た求人が一番多い職種だったからだ。 お年寄りのことは嫌いじゃないし、体力的にも自信がある。 なによりも在学中に勉強して資格を取ることができたことが大きかった。 みんなそんなものだと思って就職したのだけれど、どうやら達也は違ったらしい。 『俺、すっげーおばぁちゃん子だったんだ。幼稚園の頃からもうべーったりでさ。そんなおばあちゃんが倒れたときすげー悲しくて、大泣きした』 まだ付き合う前、一緒に昼食を食べていたときに達也はそう教えてくれた。 そっか、達也はちゃんとこの仕事に着きたいと思って頑張ってきたんだ。 亡くなったおばあちゃんへの感謝の意味もあるのかな。 そんな風に感慨深い気持ちになったとき、不意に達也がスマホを見せてきた。 『これがそのおばあちゃん!』 達也と1人の老婆が縁側に座ってお茶を飲んでいる写真だ。
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